膠原病の症状で、顔の皮膚などに赤い湿疹が出ます
膠原病のひとつである全身性エリテマトーデスは、関節リウマチについで膠原病の中でよく見られる病気です。
そもそも膠原病は、単独の病気の名前ではなく、いくつかの病気からなる病気グループの総称となります。
全身性エリテマトーデスは、さまざまな症状を伴いますので、ほかの病気と区別がしづらく診断がつきにくいという特徴があります。
全身性エリテマトーデスの診断の決め手となる症状が、顔に出る「蝶形紅斑」と呼ばれる赤い湿疹です。
顔の中央にある鼻を中心として、蝶が羽を広げたような形に赤い湿疹が現われます。
この蝶の形をした赤い湿疹が現われるのは、膠原病の中でも全身性エリテマトーデスだけであり、特有の症状となるために診断の決め手となるというわけです。
膠原病の患者さんは、体に皮疹が出たことがきっかけで発症に気がついたという人も少なくありません。
皮疹とは、体の皮膚に現われるさまざまな発疹・湿疹の総称です。
膠原病が原因で体の皮膚に現われる湿疹は、多くの場合かゆみを伴いません。
そして、色は赤いものからそうではない湿疹があり、湿疹の形も病気の種類や状態によってさまざまです。
膠原病に共通する症状として、レイノー現象が挙げられます。
レイノー現象とは、体や顔の皮膚が冷たい水や空気に触れた時、もしくは精神的なストレスを受けた時に、手や足の指先が白く変色し、やがて紫色から赤い色になり、最終的には元の状態に戻る現象のことです。
レイノー現象は、指先まで十分に血液が行き渡らないために起こります。
膠原病の患者さんは、血管内に炎症が起きていたり血栓ができやすいために、末梢血管が血行不良になりやすいという特徴があります。
全身性エリテマトーデスの発症原因は解明されていませんが、日焼けが発症の引き金となることはわかっています。
日にあたると顔や体の皮膚がかゆくなる、いわゆる日光過敏症体質の人は注意が必要です。
顔面紅斑やほおの赤い発疹、手の皮膚に赤い湿疹が出て、顔や皮膚の皮疹が続く場合には、膠原病の疑いがありますので、医療機関で検査を受けることをおすすめします。
この病気は男性よりもはるかに女性の有症率が高い病気となります。
手や顔は衣服で隠すことができないパーツとなりますので、皮膚の皮疹は特に女性の場合にはかなりのストレスになってしまいます。
顔面紅斑のみならず、関節痛、口内のただれなどの症状がある場合には、医療機関を受診するようにしましょう。
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