膠原病の治療期間について
膠原病は、単独の病気の名前ではなく、いくつかの病気からなる病気グループの総称であり、関節リウマチを始めとして、全身性エリテマトーデス、強皮症などの病気の総称となります。
そして、膠原病は、いまだに原因が解明されておらず、根治療法も確立されていない病気です。
慢性疾患となりますので、基本的に治療期間は生きている限りということになるのですが、実際の治療期間については個人差が大きい病気であるという特徴があります。
膠原病を発症しても、きわめて軽度の症状で推移する人はたくさんいます。
若干の疲れやすさや関節痛などの症状があるのみで、ステロイド薬を服用することもなく、健康な人と同等の生活をしている人も少なくありません。
前述しましたように、膠原病は病気グループの総称であり、治療法も症状が軽快する期間も個々の病気ごとに異なります。
その一方で、膠原病という病気グループを結成しているという性質上、共通した症状も多く、共通した治療法も複数存在しています。
膠原病は、確実に根治させる治療法が存在していない、いわゆる難病といわれる病気なのですが、症状面からみると解明されていることはあります。
膠原病は、血管を含む結合組織に炎症が起こる病気であり、これが関節や内臓などに悪影響を及ぼして、健康障害を与えるということや、自分の細胞を自分が攻撃するという自己免疫疾患であるということははっきりしています。
ゆえに、膠原病の治療の目的は、症状の軽快と悪化を防止することとなります。
体内で起こっている炎症と自己免疫反応を抑えることが、共通する治療方法となります。
膠原病には、ステロイド薬が強い効果を発揮します。
ステロイド薬は少量で高い効果が得られる反面、副作用も存在します。
ゆえに、長期間のステロイド薬の服用に抵抗感のある患者さんも少なくありません。
必要以上に副作用を恐れて、自己判断で服薬を中止する患者さんもいらっしゃるのですが、この行為は禁忌となっています。
医師に指示された期間、指示された用量をきちんと飲むようにしなければいけません。
ステロイド薬は、症状が治まってからでも少しずつ様子を見ながら減量しなければいけない薬となりますので、減量するにある程度の期間を要します。
また、血液と血管の状態を良くすることによって、病気の悪化を防止することが可能となります。
ゆえに、比較的短い期間で早期に薬を減量したり、離脱することも可能となります。
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