膠原病に似た症状の病気は、多く存在しています
膠原病に似た症状の病気は多く存在していますので、膠原病は診断がつきにくいという特徴があります。
しかし、原因不明の発熱や関節痛などの症状が続く場合には、膠原病科もしくはリウマチ科を受診されることをおすすめします。
膠原病は、根治療法が確立されていない、いわゆる難病と呼ばれる病気なのですが、膠原病は早期に見つかれば怖い病気ではありません。
膠原病に施される薬物療法では、ステロイド薬(副腎皮質ホルモン薬)がよく効くため、病気の初期段階で適切に服用すれば膠原病の悪化を防ぐことができます。
なおかつ、症状が落ち着いた緩解(かんかい)状態に至ることも可能です。
ゆえに、膠原病と膠原病に似た病気とを見誤らないようにすることが、この病気の予後には重要です。
膠原病に似た病気で、神経科や精神科を受診される方も少なくありません。
案外、膠原病の症状のうちで、不安感や抑うつ状態などの精神症状は見落とされがちな傾向があるからです。
しかし、膠原病が原因となる精神症状は、抗精神薬だけで改善されることはありません。
膠原病は身体のあちこちに炎症を繰り返す病気となりますので、内臓に疾患が起こることも多く、それがゆえに膠原病に似た疾患と勘違いされることも少なくありません。
例えば、膠原病による内臓の疾患で乳腺炎を引き起こす場合があります。
通常、乳腺炎には抗生物質が処方されるようになるのですが、膠原病の内臓の病変で乳腺炎が現われた場合には、抗生物質は効きません。
膠原病に抗生物質は、まったく効かないからです。
乳腺炎が、膠原病の内臓病変だと気づかないままでいると、乳房を切開して膿を取り出す治療を続けなければいけません。
その間にも、膠原病は徐々に悪化しています。
膠原病は内臓の病変を伴いますので、似た疾患は複数存在するということを認識しておきましょう。
これまでに繰り返し説明してきたように、膠原病はほかの病気と似た症状が起こることが多いため、診断が非常につきにくい疾患です。
血液検査で、抗核抗体など膠原病特有の数値が見られた場合には、診断の重要な手がかりとなります。
血液検査は、少量の血を採血するだけで行うことができ、身体的な負担もかなり少ないというメリットがありますので、似た疾患と区別させるためにも有益な検査方法となります。
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