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膠原病の一種であるSLEは完治するのか

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膠原病は全身の複数の臓器に炎症が起こり臓器の機能障害を引き起こす一連の疾患の総称です。
完治することはなく、寛解と再燃を繰り返すのが特徴です。
原因は血液中の抗体が自身の細胞と反応し免疫複合体を形成して組織を攻撃することと考えられています。
自己の細胞や抗体が病気の原因であるのが完治の難しさにつながっています。
膠原病の初発症状として典型的なものは発熱、倦怠感、皮疹、関節痛、筋肉痛、レイノー現象、内臓病変などです。
女性に多いことも特徴です。
遺伝的要因に環境要因が加わって膠原病を発症すると考えられています。
慢性に経過し、完治するのは難しいことから、長期にわたる病気のコントロールが必要です。
中には急激に悪化して死に至ることもあります。
膠原病として代表的なものには古典的膠原病の慢性関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、皮膚筋炎及び多発性筋炎、結節性多発動脈炎、混合性結合組織病があります。
膠原病類縁疾患としては、シェーグレン症候群、顕微鏡的多発血管炎、好酸球性多発性血管性肉芽腫症、過敏性血管炎、ベーチェット病、コーガン症候群、RS3PE、巨大細胞性動脈炎、成人スティル病、リウマチ性多発筋痛症、線維筋痛症、SAPHO症候群などがあります。
いずれも病態は完全に明らかにはなっておらず、治療法も確立しているとはいいがたく完治は難しいのが現状です。

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SLEは代表的な膠原病のひとつで、全身性の臓器障害を起こす自己免疫疾患であり、完治の難しい特定疾患(難病)に指定されています。
患者の90%を女性が占め、出産年齢にあたる20歳から40歳が発病しやすく、女性ホルモンとの関係を指摘する研究もあります。
全身症状として、発熱、易疲労性、体重減少、多臓器病変が見られます。
SLEに特徴的な症状としては、両頬から鼻にかけて蝶が翅を広げたような丘疹状の紅斑があります。
SLEでかつて最大の死因であったのは、腎症状でした。
ループス腎炎と呼ばれ、腎不全に至ることがあります。
多臓器に多彩な症状が現われることも特徴のひとつです。
また、うつなどの精神神経症状も出て、自殺の原因となることもあります。
1950年代ころまでは、SLEの患者は病状が急速に進行し合併症を起こして発病から5年以内に死亡していました。
しかし、ほかの膠原病と同じくステロイドや免疫抑制剤が治療に使われるようになってから劇的に状態は改善し、完治はしないまでも長期的な生存が見込まれるようになりました。
ほかの膠原病においては、病状によってはステロイドをやめることができるものもありますが、SLEに関しては量を減らすことはできても終生ステロイドを飲み続ける必要があると言われています。
完治は難しいため、ステロイドの副作用にも注意しながらSLEとつきあっていく姿勢が大切です。

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