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直接的な死亡原因ではない膠原病の症状と、患者さんの寿命

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膠原病患者の平均寿命は、日本国民の平均寿命をかなり下回っているというのが現状です。
膠原病患者の平均寿命は、健康な人の寿命よりも6年〜9年短いといわれています。
膠原病は、通常、直接的な死亡原因にはならないのですが、発症初期の適切な薬物療法の有無が、死亡の時期を早め患者さんの寿命を左右する要因となっています。
 そもそも膠原病は、単独の病気ではなく、関節リウマチや強皮症などいくつかの病気からなる病気グループの総称となります。
通常、病気とは特定の臓器に起こる疾患と認識されがちなのですが、膠原病は特定の臓器にではなく血管を含む結合組織に異常が起こる病気です。
そして、関節痛がおもな症状となる病気です。
ゆえに、膠原病はリウマチ性疾患であるとされており、かかる診療科は膠原病科もしくはリウマチ科となっています。
 膠原病に中でも関節リウマチは有症率が高い疾患であり、関節の痛みと腫れ、それに体のこわばりがおもな症状となります。
病気が進むにつれて、関節が破壊される症状が現われ、一度破壊された関節はもとに戻ることはありません。
病気が進行すると、関節が変形する症状が現われます。
ゆえに、発症初期の適切な治療が重要であり、それによって死亡のリスクを軽減させ寿命を伸ばすことが可能となります。

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 強皮症は、細胞と細胞を結びつける膠原線維が異常に増えることが原因で、皮膚が硬くなっていく病気です。
発症時に起こる症状としては、寒冷にさらされた時に手の指が白く変色するレイノー現象が挙げられます。
症状が皮膚のこわばりだけの場合には診断がつきにくいのですが、レイノー現象など手指に多くの症状が出る場合には、比較的診断がつきやすい病気です。
 強皮症の病変は内臓にもおよび、さまざまな不調を引き起こします。
肺が線維化した場合には、呼吸困難を引き起こしますので、最悪の場合には死亡につながる可能性があります。
心臓や腎臓に線維化が起こる場合もあり、それらも死亡につながる可能性があります。
現在のところ、線維化を予防したり解消する特効薬は存在していません。
 強皮症の諸症状には、血管の内壁に炎症が起こり血液の循環が悪くなってることが原因で起こる場合もあります。
ゆえに、このことをふまえた治療と生活習慣を実践するということが、強皮症による死亡のリスクを軽減させる方法となります。
膠原病は根治療法が確立していませんので、治療の目的は症状の軽快と悪化防止となります。
 いわゆる不治の病だからといって、必要以上に悲観することはありません。
発症初期の段階で適切な治療を施せば、健康な人と何ら変わらない寿命の人は少なくありません。
近年、治療法もめざましく進歩していますので、確実にこの病気での死亡の可能性は低くなっています。

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